建設キャリアアップシステムのカードを取得するための技能者登録では、いろいろな確認書類が必要です。
そして、まず絶対に誰でもいるのが本人確認書類です。
この本人確認書類、運転免許証があればそれでOK!なんの問題もありません。
※住所等が変わっているのであれば、記載事項変更手続きをしておく必要はあります。
では、運転免許を持っていない人はどうすれば良いのかというお話です。
最近の若い世代、特に東京など車がなくても不自由しない地域、そして維持費が高くつく地域に住んでいる場合は、運転免許を取ってない人も結構いますからね。
目次
運転免許証が無ければマイナンバーカード
マイナンバーカードとは個人番号カードのことで、内閣府の説明によりますと・・
住民の皆様からの申請により無料で交付されるプラスチック製のカードです。 カードのおもて面には御本人の顔写真と氏名、住所、生年月日、性別が記載されていますので、本人確認のための身分証明書として利用できます。また、カードの裏面にはマイナンバーが記載されていますので、税・社会保障・災害対策の法令で定められた手続きを行う際の番号確認に利用できます。
といったカードです。
政府の思うように発行部数が伸びていないカードなのですが、運転免許証を持っていない人だと、身分証明に使えるのが便利です。
建設キャリアアップシステム(CCUS)登録の本人確認には、運転免許証を出す人が最も多いのですが、運転免許を持っていない人はマイナンバーカードでもいけます。
では、運転免許もマイナンバーカードを持っていない場合はどうするか?です。
いくつか方法はありますが、急ぎの場合、運転免許証を取るのとマイナンバーカードを作るのとでは、手間も費用も期間も明らかにマイナンバーカードを作る方に分があります。
比べるようなものでもないですけどね。
マイナンバーカードを作るのに必要な期間
紙製の個人番号の〝通知カード〟をマイナンバーカードと思っている人も少なからずおられますが、それは国民全員に個人番号を通知するために配られたもので、マイナンバーカードではありません。
マイナンバーカードは顔写真付きです。
マイナンバーカードの作り方は結構簡単で、スマホで顔写真を撮って、そのスマホで所定のフォームからオンライン申請をすることが出来ます。
マイナンバーカードのオンライン申請サイトはコチラから
ただ、申請したら終わりではなく、交付通知書が来たら、受け取りにいかなくてはなりません。
申請をしてから、市区町村から交付通知書が届くまでの期間が、だいたい1ヶ月くらいです。
そこから、交付通知書に記載された期限内に取りに行かなければなりません。
ですから、マイナンバーカードを作る所要期間は、いつでも取りにいける方なら1ヶ月程です。
住基カードでもいけるのか?
住基カードとは、本名〝住民基本台帳カード〟 平成15年に交付が開始されましたが、たいして交付を受けた人はおらず、多めに見ても10人に1人も持っていないでしょう。
けど、この住基カードも期限が切れていなければ、建設キャリアアップシステムも本人確認に使えます。
運転免許もマイナンバーカードもないけれど、そういえば、昔、取ったかもしれないという方は探してみましょう。
パスポートで本人確認する場合は他にも書類が必要
運転免許証もなく、マイナンバーカードも住基カードもなかったとしても、パスポートがあればキャリアアップカード発行のための技能者登録は可能です。
ただし、パスポートには住所の記載がないため、もう1点確認書類が必要になります。
パスポートに住所が乗っていない理由でもう1点必要なわけですから、現住所の確認できる公的な書類(下記参照)が必要になってきます。
● 印鑑登録証明書
● 健康保険証(健康保険被保険者証)
● 後期高齢者医療被保険者証
● 年金手帳
● ねんきん定期便 etc.
上記のうち、健康保険証はいずれにせよ健康保険の証明書類として提出する方が多いので、特別に他の証明書類を用意しなくても大丈夫なパターンもあります。
しかし、健康保険証には住所の記載の無いものがあります。
そのような場合は、住民票などの他の公的な証明書類を準備する必要あります。
健康保険証を証明書類として使用する場合、被保険者記号と被保険者番号の他に保険者番号もマスキングしておかないと、2020年10月から申請不備の扱いとなりましたので忘れないように注意しましょう。
外国籍の方の場合
外国籍の方の場合は、運転免許証やマイナンバーカードやパスポートではなく、在留カードでの本人確認となります。
特別永住者の方は特別永住者証明書で本人確認ができます。
※在留カード等について詳しくはコチラをご覧ください。
⇒ 外国人技能実習生のビザと失踪と建設キャリアアップシステム
いろんな書類を準備するのに時間がかかり、その間に更新となり、最初に準備していたものが更新前のものでそのまま提出すれば、もちろん申請不備となります。
書類を集め出してから期間が経ってからの申請の場合は、在留カードや免許証が更新前のものでないか最終確認しておきましょう。
本人確認書類が準備できないときの最終手段
運転免許証もマイナンバーカードもパスポートも無いけど、早くキャリアアップカードが必要といった場合はどうすれば良いのでしょうか?
そんな場合は、諦めるしかないのでしょうか?
いえ、一つだけ方法があります。と言いますか、これしか方法がありません。
それは、認定登録機関での窓口申請を行うことです。
ただし、認定登録機関申請は代行は認められておらず、必ず本人が出向いて申請しなければなりません。
この場合の本人確認書類は、住民票、印鑑登録証明書、健康保険証、年金手帳、ねんきん定期便、雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(被保険者通知用)の中から2点提出します。コピーでOKです。
ただし、2点のうちいずれかには現住所が記載されている必要があります。
これらの書類で、氏名、生年月日、現住所を証明するわけです。
さらに、上の書類も準備できない場合でも方法があります。
同じく認定登録機関での申請となるのですが、所属事業者の代表者が同行し、「技能者の所属に関する証明書」で申請者の主たる所属事業所であることを証明しなければなりません。
この方法の場合は、本来は有効期間10年のキャリアアップカードですが、認定登録機関の窓口申請の場合は有効期間3年とかなり短くなってしまいます。
どうしても、本院確認書類が準備できない場合はこの方法で申請し、3年の有効期間が切れる前に、本人確認書類を準備して、次は10年の有効期間のキャリアアップカードを入手するようにしましょう。
当事務所では、認定登録機関申請の支援も行っております。
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