建設業許可を取得している皆さま、決算変更届はしっかりとやっていますか?
特に建設業許可を取得して、まだ一度も更新を迎えていない皆さまに、この記事はしっかりと読んで頂きたいと思います。
決算変更届って何を変更すんの?
「決算変更届」・・・・「決算を変更したら出す届け出?」
何だかよくわかりませんね。
建設業の許可業者が行う決算変更届とは、正式には「決算終了に伴う変更届出書」といい、毎事業年度(決算期)を経過してから4ヶ月以内に提出する義務のある届出なのですが、とにかくネーミングが悪すぎます。
何か、決算に関することを変更したら出す届けと思ってしまいますよね。
けど、そうじゃないんです。
もっと、分かりやすいネーミングにするとすれば「決算終了届」とか「決算報告届」とか「事業年度終了届」とかですかね?
毎事業年度の決算が終わったら、その終了した事業年度の決算内容や工事実績等を届け出るのです。
決算内容については、法人であれば確定申告のときに税理士さんが決算報告書というものを作ってくれていると思いますが、それを出せば良いわけではなく建設業経理のルールで作り替える必要があります。
決算変更届って毎年出す必要ある?
決算変更届は、毎事業年度終了後4ヶ月以内に届け出るように決められています。
ですから、個人事業主であれば毎年4月末までに、法人であれば決算月の4ヶ月先の末日です。
4ヶ月といっても、4ヶ月たっぷりと時間があるわけではなく、個人事業主の確定申告の期限は3月15日ってとこですから、ギリで申告していたとして、そこから約1ヶ月半ほどです。
法人であれば税理士さんが事業年度終了後2~3ヶ月で決算報告書を受け取られるところが多いかなと思いますので、そこからスタートと考えるとそれ程ゆとりはありません。
先程も言いましたように、決算変更届の時期は毎事業年度終了後4ヶ月です。
では、期間内に提出しないとどうなるのでしょうか?
建設業法第50条1項2号に、決算変更届に関する罰則規定も定められており、要約すると「決算変更届の書類を提出せず、又は虚偽の記載をして提出した者は、6ヶ月以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する」と定められています。
と言いましても現状では、実際にこの罰則規定がすぐに適用されるわけではありません。
しかし、繰り返しこの規程を守らず、指導に従わずという状態が続けば、可能性はあるわけです。
じゃ、ちょっとくらい大丈夫かというと、確かにちょっと遅れるくらいは大丈夫かもしれませんが、しっかり規定を守っていない業者さんは、どんどんそのあたりの管理が適当になっていきます。
そして、そのうちそのうちと思っているうちに、建設業許可の更新の時期が来てしまいます。新規で許可を取った業者さんだと、決算変更届をしなければいけないという事を更新の時期まで全く知らなかったという事もありました。
決算変更届を疎かにしていても、特に不都合は見えてこないかもしれませんが、建設業許可の更新は、決算変更届を済まさなければ申請することが出来ません。
ここで、酷い場合は5年分まとめて決算変更届を出して、その上で更新許可申請をしなくてはならないのです。
つまり、許可の期限が迫った状態でこれに気づいて、間に合わない!!とう自体になり、許可を飛ばしてしまうという最悪の事態を引き起こしてしまうことになるのです。
そうなってしまう前に、決算変更届をしていない事に気づいた時点でご相談頂くことが最善策です。