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解体工事許可と解体工事業登録|一式工事との関係

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建設業の許可が必要な場合は、29に細分化された建設工事の種類ごとに、それぞれ対応する許可を受けなければなりません。⇒ 詳しくはコチラ をご覧ください。

その中の1つに解体工事の許可があります。

解体工事は少し特殊で、許可がいらない状態であっても解体工事業者の登録が必要になってきます。

ここでは解体工事の許可がいる場合、許可はいらないけれども登録が必要な場合、解体工事の許可も登録もいらない場合と一式工事の許可の関係について書いていきたいと思います。

解体工事許可が必要なパターン

解体工事の許可は、元々「とび・土工工事」に含まれていましたが、平成28年6月から、とび・土工工事から独立し、「解体工事」として新設されました。

平成31年5月までは元々、とび・土工の許可を受けていた場合は、引き続き解体工事を行うことが出来ていましたが、今ではもうその猶予も終了しています。

解体工事は、建設業法上の専門工事にあたりますので、許可が必要となるのは1件500万円以上の解体工事を請け負う場合となります。

解体工事業登録が必要なパターン

既にお話しましたように、「解体工事」を含め、専門工事で許可が必要となるのは1件500万円以上の工事を請け負う場合です。

ですから、500万円以上の工事を請け負わないのであれば、通常は建設業許可はなくても建設業を営むことが出来るのですが、解体工事は少し特殊で解体工事業者の登録というものが必要となってきます。

解体工事許可は建設業法上の話なのですが、解体工事業登録は建設リサイクル法上の話で、工事の受注金額に関係なく登録を受けなくてはなりません。

実際、よくある家屋の解体の場合だと、せいぜい1件200万円くらいまでの事が多いかと思いますので、許可は必要なくても登録はしなければならない業者さんが結構あります。

ちなにみ、解体工事の許可を受けていれば、この建設リサイクル法上の解体工事業登録を受ける必要はありません。あくまで、解体工事の許可がない場合の話です。

2つ以上の都道府県で解体工事を請け負う事がある業者さんは注意が必要です。

許可であれば問題はないのですが、登録の場合は、工事を行う都道府県ごとに登録を受ける必要があります。

他県の工事を請け負う場合は、気をつけてください。

解体工事許可も解体工事業登録も必要ないパターン

解体工事を行う場合でも、解体工事の許可も登録も不要な場合があります。

それは「建築一式工事」か「土木一式工事」の許可を所持している場合です。

これは、建設リサイクル法(正式名称は「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」)上で一式工事や解体工事の許可がある場合は、登録は必要ない事が明言されているからです。

条文は21条にあります。

第五章 解体工事業
(解体工事業者の登録)
第二十一条 解体工事業を営もうとする者(建設業法別表第一の下欄に掲げる土木工事業、建築工事業又は解体工事業に係る同法第三条第一項の許可を受けた者を除く。)は、当該業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。

建築一式工事の許可を持っていて建築物を解体する場合やあるいは土木一式工事の許可を持っていて土木工作物を解体する場合で、その後に新たに建築物や土木工作物を建設するのであれば何の問題もないところですが、解体工事だけを請け負う場合はどうなるのか半信半疑の方もいらっしゃったかと思います。

しかし、この条文により、わざわざ解体工事業者の登録を受けなくても良いことがはっきりしています。

ただし!

解体工事のみを請け負う場合で、その工事価格が500万円以上(税込み)となる場合は、解体工事の許可が必要になってきますので、そこは間違いの無いようにしてくださいね。

一式工事と解体工事の許可・登録の関係まとめ

最後に、こんがらないようにまとめておきたいと思います。

※ 1件500万円未満の解体工事だけを請け負う場合
 ● 一式工事の許可なし
  ⇒ 解体工事業登録が必要
 ● 一式工事の許可あり
  ⇒ 何もしなくてOK

※ 1件500万円以上の解体工事を請け負う事がある場合
 ● 一式工事の許可なし
  ⇒ 解体工事許可が必要
 ● 一式工事の許可あり
  ⇒ 解体工事のみを請け負う場合は解体工事許可が必要

注意)それぞれの専門工事において建設される目的物について、それのみを解体する工事は、解体工事ではなく各専門工事に該当します。

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