建設キャリアアップシステムのカードは、レベル1からレベル4の区分けがあり、カードの色はレベル1から順に「白 → 青 → 銀 → 金」となっています。
キャリアアップカード(CCUSカード)を作った当初のカードの色は、キャリア数十年のベテランも新人も一律にレベル1の初級技能者(見習い)扱いの白色のカードになります。
このカードの色を変えるには、レベル判定(能力評価)の申請をしなければなりません。
何もしなければどれだけ経験と技能があってもレベル1です。
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レベルを上げるのに必要な能力と経験
カードをレベル1の白から上げるには、そのレベルに応じた能力(知識・技能)、経験(就業日数)、マネジメント能力(職長や班長としての就業日数)があることを証明しなくてはなりません。
これらを何で判断するかというと、能力は保有資格、経験とマネジメント能力は建設キャリアアップシステム(CCUS)に蓄積された就業日数からなんです。
能力については、各技能職種について各レベルに規定された資格を保有し、その資格が建設キャリアアップシステムに登録されていること。
経験とマネジメント能力については、建設キャリアアップシステムに蓄積された就業日数が、各技能職種の各レベルの規定を超えていることがレベルアップの条件となります。
経歴証明書が必要になるパターン
経験とマネジメント能力は、建設キャリアアップシステム(CCUS)に蓄積された就業日数から判断するといっても、CCUSの始まりは2018年4月から、本格始動はその1年後の2019年4月からの事で、まだ歴史が浅いですから就業日数が多い人でも数年しか蓄積されていません。
そこで経験年数の判断は、所属事業者等の作成した経歴証明書を付けることで、システムに蓄積された就業日数に代えることが出来る経過措置が取られているんです。
ただし、一定の客観性の担保として経歴証明の起算点は、建設業に関する資格(登録基幹技能者、技能士、資格・免許、技能講習、特別教育、安全衛生教育、表彰等)の取得年月日や登録年月日からとなります。
技能職種により多少の違いはありますが、ほとんどの職種でレベル4でも経験年数は10年あればよく、長い職種でも12年ですので、申請するときから10年~12年以上前の資格証等があれば問題ありません。
しかし2024年(令和6年)3月31日を以て、この経過措置が終了することになりました。
経歴証明による経過措置期間の終了は二段階
経歴証明によって経験年数を認める措置が終了すると言いましたが、何がどう終了するのでしょうか?
これは、2024年(令和6年)4月1日からの経験については経歴証明書によって認める事は出来なくなるので、建設キャリアアップシステム(CCUS)により就業日数を蓄積してくくださいということです。
それ以前の期間については、今まで通り経歴証明書によって経験があることを認められます。
従って2024年(令和6年)3月31日までに経験が10年~12年以上ある方で、その時期取得の資格等があり、それを所属事業者等に証明される方なら、レベル4のゴールドカードを申請する場合でも問題ありません。
しかし、2029年(令和11年)3月31日でこの経過措置も終了してしまいます。
2029年(令和11年)4月1日以降は、2024年(令和6年)3月31日以前についても経歴証明による経験の認定は一切されなくなってしまいます。
つまり、令和11年4月1日以降は、例え経験が30年あったとしても、全く建設キャリアアップシステムを使っていなければ、経験は0日という扱いになるということです。
全ての現場がCCUSを導入している訳でもないので理不尽な話ですが、キャリアアップ側としては、能力と経験があるのなら早めにレベルアップしておけって姿勢の現れですね。